わたしの想い
たくさんの素敵なママフォトグラファーさんが溢れるInstagramの世界。
それでも、わたしは、強い想いのもと、活動を続けてきました。
わたしが1番やりたいことは、カメラへ目線が向いていなくても、その場の雰囲気や空気や場面を、見返したら思い出すことができる、そんな写真を撮ることです。
泣いていても、もちろん素敵な笑顔でも、遊びや絵本に真剣な顔も、優しい顔も。
お子さんはもちろん、ママやパパ、じいじやばあば…
お子さんに関わる色んな人が写っている、写っていなくても、その場に一緒にいて、一緒に過ごす大切な時間を、お写真に残したいのです。
それが、どんな場所でも構いません。
でも、できるだけ、ご家族の思い入れのある場所で、リラックスした状態で撮りたいです。
例えば、おうち。
いつも行く公園。
少し遠出にはなるけれど、お気に入りの場所。
そして、できるだけ、カメラマンは声をかけないで撮影をさせていただきたいです。
「こっち見て!」「こっちに立って!」とディレクションをすることなく、慣れ親しんだ場所で、私がいないときと同じように、話して、笑って、叱って、泣いて、食べて、飲んで…。もちろん、喧嘩だってしていいんです。
どろんこあそびをして、泥だらけの姿も。
シャボン玉をたくさん吹いて、泡だらけになった姿も。
一生懸命にご飯を食べて、でも、上手に食べられなくて、お顔がご飯粒だらけになったって。
全部の瞬間が、その時にしか見られない景色で、二度と同じ瞬間、同じ表情は撮れません。
その時にしか残すことのできない「タイムカプセル」のようなお写真です。
これは、お子さんに限った話ではありません。
先述したように、私は、ママやパパ、じいじやばあばにも、お写真に写ってほしいのです。
ママやパパが見せる、お子様にしか向けない、本当に優しい眼差し。
じいじやばあばが見せる、孫に向けるとろけるような笑顔。
そんな顔を残しておきたいのです。
今まであまり話してきませんでしたが、私は、父親にとても厳しく育てられました。
もちろん、楽しくて、面白くて、たくさん笑ったことも思い出として残ってはいますが、自分に向けられた顔でよく覚えているのは、父親から小馬鹿にされた言葉をかけられたり、私をバカにするような顔をされていたことばかり。どれだけ学業を頑張っても、クラス委員になっても、教員になった時だって、褒められたことは、一度もありません。
母親は、怒るようなことはありませんでしたし、私が困っていると優しく慰めてくれましたが、母親から向けられた顔でよく覚えているのは、困った顔ばかり。
以前に、Instagramで投稿させていただいた、じいじとの思い出のお話を覚えていらっしゃる方がいると嬉しいのですが、じいじの作ってくれていたアルバムには、小さい頃に、私を抱っこした両親や、じいじの写真がたくさんあります。
その写真には、すごく愛おしい顔で、私のことを見つめる両親の顔が残されていました。その写真を見たときに、思わず涙したことを覚えています。
「こんなに、愛されていたんだな。」
「こんなに、愛おしく思っていてくれたときもあったんだな。」
すごく安心しました。
そして、今までに日常写真を撮影させていただいた、どのご家族も、ママやパパ、じいじやばあば、みんながお子さん、お孫さんに向ける視線は、本当に愛に満ち溢れていて、撮影している私が、うっとりしてしまうほど、優しいんです。
「いいなあ」
と思います。羨ましくも思います。だから、その愛おしい我が子を、お孫さんを、見つめるご家族も、どうか、残していきたいのです。
大人になると、自分が小さかった時のことはほとんど覚えていません。
そして、今、自分の子育てに奮闘している方はわかるかと思いますが、記憶はどんどん薄れていきます。子育てをしていると、怒涛の日々です。子供の成長は本当に著しいです。毎日変わっていきます。
3ヶ月前のこと、しっかりと思い出せますか?お写真や、動画をたくさん残されている方でも、それを見返せば「あー、こんなこともあったなあ」と思い出すことができると思いますが、それを見返さないで思い出すのはなかなか難しいと思います。
お写真を残せば残すほど、しっかりと記憶にも刻まれます。その時の気持ちや、思い出もしっかりと残っていきます。何気ない日々だからこそ、残しておきたいのです。
少し先の話をしましょう。
お子さんが、小学2年生になると、生活科の授業で、自分の成長を振り返るというカリキュラムがあります。
その時に、生まれてから今までのお写真を見て、成長を振り返ることがあるのですが、ここで、小さい頃のお写真が少ないと、「あれ?この年齢の時、どんな成長があったかな。」「どんな思い出があるかな。」と振り返ることが難しくなります。
お写真をたくさん残し、そこに、あなた(ママ、パパ、じいじ、ばあば)がいれば、もっともっと、その時の記憶を鮮明に思い出すことができますし、何より、「たくさん写真を撮ってくれていたんだ」「自分はこんなに色んな人に囲まれていたんだ」と、お子さんの自己肯定感に繋がっていきます。
さらに先の話をしましょう。
お子さんが結婚式を迎える日がいずれ訪れます。成長ムービーなどを作ったりすることが多いかと思われますが、そこに、お子さんの幼少期のお写真がたくさんあると、素敵ですよね。
私の話ばかりになってしまいますが、私は、幼少期の写真は多くあったものの、家族の写真がほとんどありませんでした。しかし、旦那の写真には、ご家族が写っているものがとても多く、その時、本当に心から羨ましくなりました。
「家族で一緒に過ごした素敵な思い出がいっぱいあっていいな」と、旦那に直接言ったことも覚えています。(もちろん、私も旅行はたくさんしましたし、自分と弟が写った写真はたくさんありました。)
ご家族で写った写真、たくさん残しておきましょう。その方が、絶対にお子さんが大人になったときに、嬉しくなること間違いなしです。
もちろん、スマートフォンの技術もどんどん進んでいるので、インカメラで撮った家族の集合写真や、セルカ棒(これは今でも言うんでしょうか…)を使って、風景も入れて撮ったお写真も素敵だと思います!どんどん撮ってください。
ただ、そこに、私がいることで、第三者から見た、ご家族のその場の温かい空気感を、そのまま飾ることなく、切り取ることができます。
大切じゃない瞬間なんて1秒もありません。何度でも言います。二度と同じ瞬間は戻ってきません。その瞬間を切り取らせていただきたいのです。
かなり長い文章になりましたが、お読みいただき、ありがとうございました。
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